司法書士試験の勉強方法(一般論編)
司法書士試験は合格率こそ低いですが、頑張れば誰でも合格できる試験だと思います。
覚えることは多いですが、難しいことはありません。
基本的な考え方と(膨大な)正確な知識が必要とされる、根性勝負の試験です。
法学部出身の方が確かに有利ですが、それは法律用語に馴染みがあるとか、基本を知っているとか、言ってみれば勉強にとっつきやすいという程度の差だと思いますので出身学部をそれほど気にすることはないかと思います。
予備校に通った方が良いかといえば、やはり通ったほうが確実に短期間でゴールできるでしょう。
独学より、本試験を研究している先生に教えていただいた方がそれは確かに有利です。
力を入れるべきところと、そうでないところの切り分けもできます。
ただ、一通り教えていただいて自分なりの「得点できる」勉強方法をマスターした以降は逆に頼り過ぎないほうが良いかとも思います。私は、Wセミナーという司法書士試験の予備校の「基礎講座」と「書式ブリッジ講座」を受講しましたが、模試などは行きませんでした。ある程度勉強が進めば、後は本を読めば分かります。電車に乗って通って問題解いて解説してもらって丸一日・・・というのは逆に時間の無駄、なんて考えていました。お金も掛かるし、講座を受講することの自分なりのメリット、コストパフォーマンスを考えて、効率よく利用することが必要だと思います。
テキストにしても同じ事で、まず基本的には予備校のテキストを揃えて、勉強がある程度進んで自分の弱いところがわかったら補強していく・・・という感覚がよろしいかと思います。
「これだけはマスターする!」と思えるテキストが1冊できると安心できるはずです。
そして、勉強している自分を「日常化」できれば合格は近いのではないかと、私の経験では考えます。司法書士試験の合格を目指して、頑張っていきましょう!
司法書士試験の勉強方法(書式問題編)
書式(記述式)は、午後の部に、不動産登記法1問、商業登記法1問の、合計2問出題され、各26点満点です。
3時間で択一式問題35問、書式問題2問を解かなければなりません。
私は合格した年(平成16年度)には、終了5分くらい前でようやく書式問題まで解き終わりました。
択一と書式のどちらを先に解くのか?と聞かれたことがあるのですが、私はやはり択一を先に解くべきだと思います。
なぜなら、そもそも、書式は択一の足切りをクリアした人しか採点してもらえません。ですから、択一をしっかり解いた後でないと、落ち着いて書式問題に取り組めないのではないでしょうか。
書式問題の具体的な勉強方法としては、まず、民法等の実体法の知識を確実にしてください。そもそも、登記申請行為は既に形成された実体関係を登記簿に表示し、個人の権利の確保・不動産取引の安全を確保するために行うものです。問題文から、実体関係を正確に把握できなければ、登記申請行為の前提がありません。実務においては、実体関係の形成の段階から顧客の相談に乗ることも多々あります。
また、基本的な書式や書類を添付する理由を理解・暗記しておくことは当然です。その上で、演習問題を解いて、どのような実体関係の場合には、どのような登記申請をするのかを学んでください。
ある程度の数をこなすのも重要ですが、解いた後に実体法関係を考える機会を与えてくれるような問題が良問だと思います。1問解いたら、問題の周辺事項にも思考をめぐらせて見てください。もし、問題設定が違ったらどういう解答になるのか。その過程で、自分の理解していない、または暗記していない部分が明らかになったりもしますし、見知らぬ問題が出題された場合の対応力が付くのでないかと思います。
なお、私は、Wセミナー(早稲田セミナー)の「書式ブリッジ」をメインに勉強していましたが、書式1問をこなすのに数時間を費やすのは普通のことでした。数をこなすことよりも、1問1問大事にして、次に同じまたは類似の問題が出た場合には間違えないような思考回路を形成することに重きを置くべきだと思います。なぜなら、解いたことのある問題と同じ問題が試験で出るとは限らないからです。
その上で、重要先例を理解・暗記しておけばバッチリではないかと思います。なお、私は、Wセミナー(早稲田セミナー)の
「司法書士 不動産登記法 試験によく出る先例」及び
「司法書士 商業登記法 試験によく出る先例」
という本を繰り返し読み返しました。
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