第18問 民法

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解答

不正解

正解は、肢 4

正答率 : 4418/10849 ( 40.7% )
回答 回答数 割合
1ア・イ2192 20.2%
2ア・エ1430 13.2%
3イ・オ1359 12.5%
4ウ・エ4418 40.7%
5ウ・オ1443 13.3%

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民法:離婚:昭62-18,平16-21

解説


誤 り
本記述においては,協議離婚がどの時点で成立するかが問題となる。この点,協議離婚は,戸籍法の定めるところにより届け出ることによって,成立し,その効力を生ずる(民法764条・739条1項)。条文には「効力を生ずる」とあるが,届出は協議離婚成立の形式的要件である(創設的届出)。よって,AB間の法律上の離婚は,協議が整った時点ではなく,届出の時点で成立する。従って,本記述は誤っている。



誤 り
本記述においては,婚姻を継続し難い重大な事由につき専ら責任のある一方の当事者である有責配偶者からの裁判上の離婚の請求が認められるかが問題となる。この点,判例は,有責配偶者からされた離婚請求であっても,①夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居期間との対比において相当の長期間に及び,②その間に未成熟の子が存在しない場合には,③相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・経済的にきわめて過酷な状態に置かれる等離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情が認められない限り,当該請求は,有責配偶者からの請求であるとの一事をもって許されないものとすることはできないものと解するのが相当であるとして,一定の場合には有責配偶者からの裁判上の離婚の請求を認める(最大判昭62.9.2)。よって,Aは裁判上の離婚の請求をすることができないとはいえない。従って,本記述は誤っている。



正しい
民法771条,768条1項。本記述においては,裁判上の離婚の場合にも財産分与を請求することができるかが問題となる。この点,民法771条は,協議離婚の財産分与についての民法768条を準用する。民法768条は,離婚をした者が離婚後の請求として離婚時から2年間に限って財産分与請求権を行使することを認めたものであるが,離婚と財産分与との同時解決の原則を維持するのが望ましいとの観点から,離婚訴訟継続中に離婚請求に附帯して財産分与請求をすることを認めたものである。よって,裁判上の離婚の場合にも,離婚をした者の一方は,相手方に対して財産の分与を請求することができ,AはBに対して離婚による財産分与を請求することができる。従って,本記述は正しい。



正しい
最判昭46.7.23。本記述においては,慰謝料を含めて財産分与がなされた場合,離婚をした者の一方は,相手方に対して別途慰謝料請求をすることができるかが問題となる。この点,判例は,財産分与に損害賠償の要素を含めて給付がなされた場合において,離婚慰謝料の支払を請求するときには,その額を定めるにつき,損害賠償の要素を含めて財産分与がなされた趣旨を斟酌しなければならず,この財産分与によって請求者の苦痛がすべて慰謝されたと認められるときは,重ねて慰謝料請求は許されないが,財産分与に損害賠償の要素を含めたとは解されないとき又は含めたとしても請求者の苦痛の慰謝に足りないと認められるときは,別個に不法行為による離婚慰謝料の請求を妨げられないとする。よって,AはBに対して慰謝料請求をすることができる。従って,本記述は正しい。



誤 り
本記述においては,成年被後見人(民法8条)が協議離婚をするためには成年後見人の同意を要するかが問題となる。この点,民法764条は,成年被後見人の婚姻についての民法738条を準用するため,成年被後見人が協議離婚をするには,成年後見人の同意を要しない。身分行為にあっては,その行為の最高の人格性の故に,本人の意思を尊重しなければならないからである。よって,AがBとの間で協議離婚をするためには,成年後見人Cの同意を要しない。従って,本記述は誤っている。


以上により,正しい記述はウとエであり,従って,正解は肢4となる。

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