Aは,Bに対する金銭債権を有している。また,BはCへの金銭債権を有し,甲土地を所有している。この事例に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは後記1から5までのうちどれか。
- ア
- AのBへの金銭債権がAの所有する登録済自動車の売買契約に関する代金債権であり,これを担保するためにAが所有権を留保した場合,Bが他者に当該自動車を譲渡した後であっても,Aは所有者なので,Aからその自動車を譲り受けた者に対する自動車の引渡請求は常に認められる。
- イ
- BのCへの金銭債権に譲渡禁止特約があった場合,Cの異議なき承諾があるか否かに関わらず,Aは自己の金銭債権の担保として取立委任を受けることができる。
- ウ
- AのBへの金銭債権を担保するため,甲土地の所有権を売買契約によりAに移転し,Bが一定期間内に代金を返済すれば売買契約を解除することにより甲土地を取り戻し得るという形をとる場合,かかる解除の特約は売買契約の後に締結することもできる。
- エ
- AのBへの金銭債権が消費貸借契約によるものであり,甲土地の利用をBに留めたまま,その交換価値を担保に供するには,抵当権を設定するほかはない。
- オ
- AのBへの金銭債権を担保するため,甲土地に仮登記担保を設定し,これを実行した場合,甲土地の先順位抵当権者Dがいても,Aは第三取得者的地位に立つので,先順位抵当権はそのまま存続し,Dは仮登記担保の実行によって何らの影響も受けない。
以下から選択してください。