第31問 会社法

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解答

不正解

正解は、肢 5

正答率 : 3400/10658 ( 31.9% )
回答 回答数 割合
1ア・イ2517 23.6%
2ア・ウ1447 13.6%
3イ・エ1460 13.7%
4ウ・オ1831 17.2%
5エ・オ3400 31.9%

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会社法:商業使用人:昭56-33,昭62-38,平8-33,平14-27

解説


正しい
表見支配人の制度によって保護される相手方は,悪意であってはならない(商法24条ただし書)。すなわち,商法24条は外観を信頼した善意の取引者を保護することを目的としているからである。ここにいう悪意とは,商人に代わって行為をした者が支配人でないことを知っていることを指す。これは,商法24条の表見支配人制度の目的が,主任者であるべきことを示す名称を信頼した者を保護することにある以上,当然であるとされる。従って,本記述は正しい。



正しい
民法102条。支配人は自然人でなければならないが,その資格には格別の制限はなく,制限行為能力者であっても差し支えない(民法102条)。従って,本記述は正しい。



正しい
商法23条1項4号。支配人は,商人の許可を受けなければ,会社の取締役,執行役又は業務を執行する社員となることはできない(商法23条1項4号)。これは,支配人の営業禁止義務の一つである。支配人は,商人から信任を受けてその営業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を与えられた者であり,商人からその営業を任されているのであるから,専心服務すべき義務を負っている。これを支配人の精力分散防止義務ともいう。従って,本記述は正しい。



誤 り
表見支配人の権限の範囲は,裁判上の行為を除き,支配人のそれと同じであって,営業に関する一切の行為に及ぶ(商法24条本文)。表見支配人の制度は,支配人のごとき名称から支配人としての権限があると信じて取引をなす相手方を保護することを目的とするものであるから,裁判上の行為は除かれている。従って,本記述は,裁判上の行為を除外していない点で誤っている。



誤 り
支配人は,商人に代わってその営業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有し(商法21条1項),他の使用人を選任又は解任することができる(商法21条2項)。しかし,支配人は,特に代理権が与えられていなければ,支配人を選任することはできないとされている。その理由として,商法21条2項の反対解釈,及び支配人の選任権を支配人に与えると支配人の権限が強大になりすぎることが挙げられている。従って,本記述は,他の支配人を選任し又は解任することができるとする点で誤っている。


以上により,誤っている記述はエとオであり,従って,正解は肢5となる。

この問題・解答・解説の著作権は、辰已法律研究所様にあります。司法書士試験コミュニティは、辰已法律研究所様と業務提携関係を締結して、掲載を許可されております。コンテンツの全部または一部を無断で転載・複製(コピー)することは禁じられています。



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