第32問 会社法

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解答

不正解

正解は、肢 1

正答率 : 3497/7827 ( 44.7% )
回答 回答数 割合
1ア・ウ3497 44.7%
2ア・エ1207 15.4%
3イ・ウ980 12.5%
4イ・オ1069 13.7%
5エ・オ1070 13.7%

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会社法:商行為の特則:昭58-30,昭61-33,平元-33,平14-35

解説


誤 り
商人間においてその双方のために商行為となる行為によって生じた債権が弁済期にあるときは,当事者の別段の意思表示がある場合を除き,債権者は,その債権の弁済を受けるまで,その債務者との間における商行為によって自己の占有に属した債務者の所有する物又は有価証券を留置することができる(商法521条)。本記述においては,商人が貸金庫業者に対して,商品である宝石と時計を預けたことにより,寄託契約が成立し(商法502条10号,4条1項),貸金庫業者は商人となる。そして,商品の保管料の請求権は,商人間において双方にとって商行為となるべき行為によって生じたものとなるから,商法521条により貸金庫業者は,商品の上に商人間の留置権を取得する。よって,商人が宝石の分の保管料を滞納した場合でも,貸金庫業者は,宝石についてのみだけでなく時計の上にも留置権を取得する。従って,本記述は誤っている。なお,民法上は,宝石と時計につきそれぞれ保管料が生じるから,宝石の分の保管料を滞納しているからといって,別に保管する時計を引き渡さないということは認められず,貸金庫業者は時計について留置権を取得しない。



正しい
商法512条。商人がその営業の範囲内において他人のために行為をしたときは,報酬について別段の定めをしていなくとも,相当な報酬を請求することができる(商法512条)。従って,本記述は正しい。なお,民法上の委任契約では,特に合意のない限り報酬を請求することはできない(民法648条1項)。



誤 り
「商人間」において金銭の消費貸借をしたときは,利息について別段の定めをしていなくとも,貸主は,年六分の法定利息を請求することができる(商法513条1項,514条)。よって,金銭消費貸借の当事者のいずれかの一方が商人の場合には,商法513条の適用はないため,当然に利息を請求することはできない。従って,本記述は誤っている。なお,民法上の金銭の消費貸借は,無償性を原則としている(民法587条)。



正しい
商法515条。民法において,質権設定者は,設定行為又は債務の弁済期前の契約において,質権者に弁済として質物の所有権を取得させ,その他法律に定める方法によらないで質物を処分させることを約することはできない(民法349条)。しかし,この規定は,商行為によって生じた債権を担保するために設定した質権については,適用されない(商法515条)。よって,商行為によって生じた債権を担保するため質権の設定がなされている場合,質権者に弁済として質物の所有権を取得させる旨の契約をすることができる。従って,本記述は正しい。



正しい
商法508条1項。商人である隔地者の間において承諾の期間を定めないで契約の申込みを受けた者が相当の期間内に承諾の通知を発しなかったときは,その申込みは,その効力を失う(商法508条1項)。民法では,承諾期間を定めない申込みに対する承諾が取引観念上合理的な期間内にされないときは,申込者がこれを撤回できると定めているが(民法524条),商法では,申込者の撤回を待たずに申込みの効力が失効するものとされ,企業取引の迅速性の要請に応えようとしている。従って,本記述は正しい。


以上により,誤っている記述はアとウであり,従って,正解は肢1となる。

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