第36問 不動産登記法

ホーム > 辰已法律研究所 司法書士オープン 択一問題 > 第36問 不動産登記法

司法書士試験コミュニティでは、辰已法律研究所様と業務提携関係を締結し、辰已法律研究所様の「司法書士オープン」で実際に出題された問題を、毎月ご提供いただけることとなりました。
辰已法律研究所様の実際の問題・解答・解説を体感しつつ、問題演習としてご利用ください。
インターネットならではの仕組みとして、リアルタイムで正答率が把握でき、また、他の受験生ユーザーがどの問いを選んだかを知ることができます。

辰已法律研究所様の「司法書士オープン」について、さらに詳しくお知りになりたい方は、 「辰已法律研究所」のサイトをご覧ください。

「司法書士オープン」の問題演習に関する情報交換や質問&回答は、辰已法律研究所「司法書士オープン」問題演習 情報交換・質問&回答掲示板をご利用ください。


スポンサード リンク



解答

不正解

正解は、肢 1

正答率 : 5639/12300 ( 45.8% )
回答 回答数 割合
1①公信力、②形式的確定力5639 45.8%
2①権利推定力、③対抗力1500 12.2%
3③形式的確定力、④権利推定力1327 10.8%
4①対抗力、④公信力1587 12.9%
5②権利推定力、④公信力2243 18.2%

解説文を読む | 問題リストへもどる

不動産登記法:登記の効力:平8-14,平17-24

解説

記述アについて。

記述アは,甲所有不動産について乙丙に二重譲渡があった場合に,登記のない限り優劣を決することはできず,先に登記をした者が優先するという登記の効力についての記述である。そして,このような登記の効力を対抗力という。対抗力とは,当事者で有効に成立した権利関係を第三者に主張できる法的効力のことをいう。従って,記述アからは,①には対抗力が入らないことが分かる。


記述イについて。

記述イは,売買が不存在であるにもかかわらず,乙名義に登記された場合には乙名義の登記を抹消する等をしなければ,甲から丙名義に所有権移転の登記申請をすることができないという登記の効力についての記述である。このような登記の効力を形式的確定力という。形式的確定力とは,ひとたびなされた登記が存在すると,その有効・無効にかかわりなく,以後は何人といえども登記手続上はこれを無視して行動することができない,という効力をいう。従って,記述イからは,②には形式的確定力が入り,③にはそれ以外の効力が入ることが分かる。


記述ウについて。

記述ウは,実体法上は甲丙共有であるが,登記記録上甲乙共有名義で登記されている場合において,甲が持分を放棄したときはその持分は丙に帰属するが,「年月日持分放棄」を原因として登記記録上の名義人でない丙に甲持分全部移転の登記をすることはできない,という登記の効力についての記述である。このような登記の効力を権利推定力という。権利推定力とは登記にはその記録通りの実体的権利関係が存在するであろうとされる効力をいう。従って,記述ウからは,①にも④にも権利推定力が入らないことが分かる。


記述エについて。

実体法上は甲所有の不動産であるが,登記記録上乙名義で登記されている不動産について,第三者である丙が乙名義の登記を信頼したとしても,丙は当該不動産の所有権を取得できないのが原則である。我が国の不動産登記には公信力がないからである。しかし,かかる場合において,甲が乙名義の登記であることを知りながらこれを放置している間に,乙名義の登記が不実の登記であることにつき善意無過失の丙が当該不動産を取得したような場合,丙は民法94条2項の類推適用によって保護されることがある(最判昭45.9.22等)。この場合,登記に公信力が与えられたのと同様の結果になる。従って,記述エからは,①に公信力が入ることが分かる。


①から④に入る語句について。

まず,記述アからエは,それぞれ対抗力,形式的確定力,権利推定力,公信力についての記述であるから,①から④にはそれぞれの語句のいずれかが入ることとなる。次に,記述ア,イ,エから,①には公信力が入り,記述イから②には形式的確定力が入ることが分かる。そうすると,③及び④には権利推定力及び対抗力のいずれかが入ることとなるが,記述ウを見ると,④には権利推定力は入らないことが分かる。それゆえ,④には残る対抗力が入る。よって,③には権利推定力が入ることとなる。


以上により,①には公信力,②には形式的確定力,③には権利推定力,④には対抗力と入り,従って,正解は肢1となる。

この問題・解答・解説の著作権は、辰已法律研究所様にあります。司法書士試験コミュニティは、辰已法律研究所様と業務提携関係を締結して、掲載を許可されております。コンテンツの全部または一部を無断で転載・複製(コピー)することは禁じられています。



スポンサード リンク




コンテンツ一覧

ホーム
集まる
掲示板について
司法書士試験情報交換・質問&回答掲示板
就職相談掲示板
これから司法書士試験の勉強を始める人向け情報交換・質問&回答掲示板
辰已法律研究所「司法書士オープン」問題演習 情報交換・質問&回答掲示板
SNSについて
司法書士試験フレンズ

知る
司法書士とは
司法書士になるには
司法書士試験概要
受験資格について
司法書士試験の統計
試験科目について
民法
商法
憲法
刑法
不動産登記法
商業登記法
民事訴訟法・民事執行法・民事保全法
供託法
司法書士法

選ぶ
専門学校情報
LEC
伊藤塾
辰已法律研究所
クレアール
東京司法書士学院
資格の大原
DAI-X
早稲田セミナー
日本司法学院
NewtonTLTソフト
司法書士関係の書籍・売れ行きランキング

調べる
司法書士試験の勉強方法
司法書士試験に合格した年の1年間の流れ
口述試験について
口述試験当日のスケジュールについて
近年の司法書士制度の改正について
司法書士の収入
弁護士との違い
行政書士との違い
土地家屋調査士との違い
アマゾンの売れ行きランキングamazlet.com

働く
合格後の流れ(研修や就職活動について)
新人研修
独立・開業
司法書士事務所で働くには

解く
司法書士試験問題(択一)
第1問 憲法
第2問 民法
第3問 民法
第4問 民法
第5問 民法
第6問 民法
第7問 民法
第8問 民法
第9問 民法
第10問 民法
第11問 民法
第12問 民法
第13問 民法
第14問 民法
第15問 民法
第16問 民法
第17問 民法
第18問 民法
第19問 民法
第20問 民法
第21問 民法
第22問 民法
第23問 刑法
第24問 会社法
第25問 会社法
第26問 会社法
第27問 会社法
第28問 会社法
第29問 会社法
第30問 会社法
第31問 会社法
第32問 会社法
第33問 民事訴訟法
第34問 民事保全法
第35問 供託法
第36問 不動産登記法
第37問 不動産登記法
第38問 不動産登記法
第39問 不動産登記法
第40問 不動産登記法

体験記
シュンの合格体験記

その他
リンク先ブログの更新情報
サイトマップ
スタッフ一覧
ご利用にあたって
リンクの方法
相互リンク募集のお知らせ
お問い合わせ